少年サッカー選手に「シュートのイメージは?」と聞くと、多くの子が「強さ」と答えます。
確かに強いボールを蹴れるのは良いことです。でも、これから先の伸びを考えると、「強く蹴る」ことよりも「狙った所に蹴る」ことができる選手の方が、スキルとして必要になっていきます。
この記事は、こんな悩みを持つ保護者・選手に向けて書いています。
- シュートの精度を上げる練習法が知りたい
- 家や公園でもできるシュート練習が知りたい
- 「強く蹴る」だけになっている我が子を変えてあげたい
少年サッカー指導歴22年の浦部が、とてもシンプルにまとめました。下記のトレーニングを通じて、お子さまの「シュート」を今より一段階成長させてください。
この記事の結論(先に要点だけ)
| ポイント | 要点 |
|---|---|
| シュートの本質 | 「強さ」より「狙った所に蹴る」精度が大切 |
| 練習のカギ | まず「ボールの中心」を正確にインパクトする |
| 練習の進め方 | 基礎編(止まった→動いた→浮き球)→ アドバンス編(実戦のパス受け) |
| 上達を早めるなら | 反復数と実戦シーンを増やせる少人数・個別レッスンが効果的 |
「ボールの中心」を捉える感覚さえ身につけば、そこから少し調整するだけで色々なボールが蹴れるようになります。それでは基礎から見ていきましょう。
【基礎編】少年サッカーのシュート練習法3選
基礎編は「ボールの中心を、正確に、足の1番硬い所でインパクトする」感覚を育てる3ステップです。まずは一覧で全体像をつかんでください。
| 練習メニュー | 主な目的 | 目安(時間・回数) | 「できた」の基準 |
|---|---|---|---|
| ①止まったボールの中心を蹴る | インパクト位置を知る | 10本 × 2セット | 胸〜頭の高さで真っ直ぐ飛ぶ |
| ②横にずらして動くボールを蹴る | 軸足の位置を合わせる | 10本 × 2セット | 転がるボールを芯で捉えられる |
| ③落としたボールをコントロールして蹴る | 浮き球の処理 | 10本 | バウンドを抑えて自分の形で蹴れる |
①止まっているボールの中心を蹴る
まずは、自分がボールの「どこ」を蹴っているのかを確認しましょう。止まったボールを蹴り、その軌道を観察するだけで、自分のクセがわかります。
- 浮いているならボールの下部を蹴っている
- ゴロならボールの上部を蹴っている
- 右に飛ぶならボールの中心より左を蹴っている
自分の真っ直ぐの方向に、胸から頭くらいの高さで飛べば、ボールの中心をしっかり捉えられている証拠です。まずは止まったボールをインステップ(足の甲の1番硬い所)で、中心をきれいに捉えられるよう練習しましょう。
よくある失敗:軌道を見ずに「強く蹴れたか」だけで満足してしまう。飛んだ後のボールの高さと方向こそが、インパクト位置の答え合わせです。
②ボールを足で横にずらして、動いているボールの中心を蹴る
次は「動いているボールの中心を蹴る」です。①より中心が動くので、ボールの中心をよく見ることと、インステップを中心に合わせることが重要になります。
ここで注意したいのが「軸足を置く位置」です。止まったボールなら無意識に蹴りやすい所へ軸足を置けますが、動くボールでは軸足がずれると中心を捉えられません。
個人差はありますが、転がるボールの近くに軸足を置き、良いタイミングで中心を蹴れる自分の「形」を作っていきましょう。
よくある失敗:ボールばかり見て軸足がボールから遠くなり、体が伸びて当たりが薄くなる。「軸足→インパクト」の順で意識すると安定します。
③手でボールを持って顔の高さから落としたボールをコントロールしてシュート
シュートを打つのはゴロの時だけではありません。浮いたボールが自分の元へ来る場面も多いので、その状況をイメージして練習します。
顔の高さから落ちてくるボールをコントロールしてシュートしましょう。コントロール時にバウンドをゼロにして地面に転がせば、②で練習したのと同じシチュエーションになります。
しっかりコントロールすること、浮き球を「打ちやすい状態」にすることが重要です。
よくある失敗:落ちてきたボールをそのまま蹴ろうとして空振り・ふかしになる。まず1タッチで置き所を作ってから蹴る、と分けて考えると成功率が上がります。
【アドバンス編】少年サッカーのシュート練習法3選
基礎編がスムーズにできるようになったら、より実戦に近いアドバンス編へ。パスを受けてからシュートまでの流れを鍛えます。
| 練習メニュー | 主な目的 | 目安(時間・回数) | 「できた」の基準 |
|---|---|---|---|
| ①正面のパスを受けてシュート | 受ける→蹴るの連結 | 各5本 | コントロール1つで打てる位置に置ける |
| ②横・斜め後ろから受けてシュート | 角度の変化に対応 | 各5本 | 体の向きを作ってから打てる |
| ③色んな状態のボールから受けてシュート | どんな球でも「自分の形」に | 10本 | 慌てず打ちやすい形にできる |
①パスを正面から受けてコントロールしてからシュート
より実践に近いトレーニングです。基礎編の復習として、まず正面からのパスをコントロールしてシュートします。
パスが届くまでの間に「キーパー」や「ディフェンス」を見ることができれば、さらにレベルが上がります。あとは自分の蹴りやすい所へコントロールして打ちましょう。
よくある失敗:ボールだけを見て顔が上がらず、GKやDFの位置を確認しないまま蹴ってしまう。受ける前に一度ゴール方向を見る習慣をつけましょう。
②パスを横・斜め後から受けてコントロールしてからシュート
これも実戦的なメニューです。試合中、MFやFWは横や斜め後ろからパスをもらうことが多くあります。
横からでも斜め後ろからでも、ボールが届く前に「相手」を見ておくことが重要です。色々な角度から受け、コントロールに変化をつけて打てるようにしましょう。
よくある失敗:受けた勢いのまま体が流れて、ゴールと逆を向いて打ってしまう。トラップで体の向きを作ってから打つ、を意識してください。
③色んな状態からパスを受けてコントロールしてからシュート
浮き球、速いゴロ、遅いボール、バウンドしたボールなど、様々な状態からシュートするトレーニングです。シュートだけでなく、トラップや間接視野の練習にもなります。
パスを出す人は、色々な軌道・強さのパスを出してください。打つ人は、どんなボールが来ても慌てず「自分のシュートしやすい形」にコントロールできるようトレーニングしましょう。
ゴールを決める選手は、どんな状況でも「自分のシュートしやすい形」にもっていくことができます。どんなボールでも慌てないよう、練習の時から「自分の形」を意識してください。
よくある失敗:来たボールに合わせるだけで受け身になる。「自分の形にボールを持ってくる」と主導権を握る意識で変わります。
シュート練習の際に注意すること
基礎編では「ボールの中心」という言葉を何度も使いました。ボールの中心をしっかり捉えられるようになると、そこから少し調整するだけで、さまざまなボールが蹴れるようになります。
順番はシンプルです。
- まずボールの中心をしっかりインパクトしてシュートできるようにする
- そのうえで、カーブやコントロールシュートの練習に進む
この順番を飛ばして小手先の変化ばかり練習すると、土台が育たず伸び悩みます。急がば回れ、です。
保護者ができる家でのサポート
技術の細かい指導はコーチに任せつつ、ご家庭では「環境づくり」と「声かけ」でサポートできます。
- 蹴れる場所と壁を用意する:壁当てができる場所があれば、①②の反復が一気に増えます
- 軌道を一緒に見てあげる:「今は下に当たったから浮いたね」と、結果ではなく原因を一緒に確認する
- 本数より丁寧さをほめる:「強かったね」より「狙った所に行ったね」を評価する
- パス役になってあげる:アドバンス編は相手が必要。親子でパス出し役をするだけで実戦的な練習になります
家でのシュート練習は、少年サッカーの楽しい練習3選で紹介している親子2人の練習とも相性が良いです。
シュート精度が向上するとどうなるのか
シュートの精度が良くなるということは、「得点能力」が上がるということです。ただし、シュートには精度だけでなく「相手(DF・GK)」との「駆け引き」もあることを忘れてはいけません。
相手の意表を突いたシュートも打てるようになれば、さらに止められない選手になります。「自分のシュートしやすい形」にもっていくコントロールを磨きつつ、シュート精度を上げるために「ゴールを意識してトレーニング」することが大切です。
その先に「決定力」が上がり、チームを勝利に導くプレーヤーになれます。得点力を伸ばすには、点を取りやすいポジションでの動きを知ることも役立ちます。あわせて少年サッカーのセンターハーフの役割も参考にしてください。
練習メニューをもっと知りたい方へ
シュートは単体でなく、ドリブルやパスと組み合わせると得点力がさらに伸びます。次の記事も一緒にどうぞ。
- ドリブルからシュートまでつなげたい → 少年サッカーでドリブルが上達する3つのコツ
- 年代に合わせて取り組みたい → 低学年向けの練習メニュー・高学年向けの練習メニュー
まとめ|少年サッカーのシュート練習
最後に、この記事の要点を振り返ります。
- ジュニア世代でボールを遠くに蹴れないのは、筋力の問題も少なからずある
- だからこそ「強さ」より、ボールの中心をしっかりインパクトすることを優先する
- 基礎編(止まった→動いた→浮き球)で中心を捉え、アドバンス編で実戦のパス受けにつなげる
- ゴールを決める選手は、どんなボールも「自分のシュートしやすい形」にできる
「しっかりボールの中心をインパクトする」ことができる選手は、「シュート」も「キック」も驚くほど成長します。フォームも大切で、小さな頃から良いフォームとインパクトができるだけで、今後の伸び代は断然違います。
少年サッカーの間に「シュート」や「キック」の基礎をしっかり学んで、「自分のシュートしやすい形」を作れる選手になりましょう。
そして、シュート精度を本気で上げたいなら、反復数と実戦シーンを増やせる少人数のトレーニングが効果的です。少人数なら1人あたりのシュート本数が増え、様々なパス角度からの練習もしやすくなります。
Breiruでは、定員8名の少人数制アカデミーと、一人ひとりの課題に合わせたパーソナルレッスンで、お子さまの得点力アップを後押しします。ゴールを決めて活躍できるよう、応援しています!
よくある質問
Q. 強く蹴れるのに、試合でなかなか決められません。なぜですか? 強さより「狙った所に蹴る」精度が課題の場合が多いようです。まずボールの中心を正確に捉える練習から始めると、少しずつ決定力につながると考えられます。
Q. 家や公園でもできるシュート練習はありますか? 壁当てができる場所があれば、止まったボールや動くボールを蹴る反復がしやすいです。親がパス役になれば、実戦に近いパスからのシュート練習にも取り組めます。
Q. 家庭ではどんな声かけをすればいいですか? 「強かったね」より「狙った所に行ったね」と精度を褒めるのがおすすめです。結果ではなく、ボールの軌道や当たった位置を一緒に確認すると、上達しやすいようです。






