- うちの子はなぜ成長しないの?
- 他の子は何をしているの?
- どうすれば他の子に追いつけるの?
こう悩んでいる保護者の方に向けて、少年サッカーの指導歴22年の浦部が、子どもが伸びない原因と成長のコツをお伝えします。
チーム活動やスクールに通わせる中で、「他の子はもっと頑張っているのに、うちの子はなんで伸びないの?」と、つい人と比べてしまうこともあると思います。ですが、子どもが成長するタイミングは誰にもわかりません。明日かもしれませんし、1年後かもしれません。
それでも、子どもの成長を促すにはポイントがあります。少年サッカーで一番大切なのは、今後のサッカー選手としての「土台作り」です。できないことにチャレンジしながら、少しずつ成功し成長する繰り返しが、この「土台」を作ります。この記事では、土台作りに必要な「失敗」と「成功」をたくさんするために、保護者と子どもに大切なことをお伝えします。
この記事の結論(先に要点だけ)
| ポイント | 要点 |
|---|---|
| 少年サッカーの本質 | 勝ち負けより「サッカー選手としての土台作り」 |
| 伸びない子の共通点 | 叱られてばかり/顔色を見る/考えずに練習 |
| 伸びる子の共通点 | よく褒められる/良いメンタル/明確な目標 |
| 成長のエンジン | チャレンジ→失敗→修正→成功のサイクル |
| 保護者ができること | 良い所を探し、挑戦の回数を褒め、気づかせる |
この記事を読んで、普段の子どもと保護者の取り組みが、少しでもポジティブになればと願っています。
少年サッカーでなかなか伸びない子どもの3つの特徴
まず、この章の要点です。
- 成長速度には個人差がある(できることは日々増えている)
- 叱られてばかり/顔色を見る/考えない、の3つは成長を妨げる
スクールコーチをしていた時、よく聞かれた質問の一つが「うちの子、うまくなってますかね?」でした。正解の答えはわかりませんが、全員に共通して言えるのは、「できることは増えています。上手くできるようになるかは、これからですね!」でした。子どもは日々少しずつ成長していますが、その速度には個人差があります。
これから挙げる3つは、子どもの成長を妨げている可能性があるので気をつけてください。
| 伸びない子の特徴 | どうなってしまうか |
|---|---|
| ①叱られてばかりいる | 「否定された」と感じ、消極的になる |
| ②指導者や保護者の顔色を見る | 自分で選択・決断できなくなる |
| ③考えてトレーニングしていない | テーマを理解できず、成長に差がつく |
①叱られてばかりいる
子どもはいつも褒められたいと思っています。
- 子どもを叱ってばかりいませんか?
- 悪い所ばかり目について、叱っていませんか?
子どもは叱られると、「否定」されていると感じてしまいます。もちろん、プレー以前に「何もしない」「やる気がない」場合は別です(それでも、何もしない理由を聞いてあげることは大切です)。
叱られて否定されたと感じた子どもは、消極的になります。メンタルも良くない状態になり、チャレンジしなくなる。そしてどんどん負のスパイラルにはまり、成長が妨げられてしまうのです。
よくある失敗:良かれと思って「ダメ出し」を重ねてしまう。悪い所は目につきやすいものですが、指摘ばかりだと子どもは挑戦する気力を失います。
②指導者や保護者の顔色を見てプレーしている
子どもが成長するには、「自分で考える」ことがとても大事です。それは、アドバイスはしっかり聞きつつ、「選択」と「決断」は自分がするということです。
顔色を見てプレーしていると、「こうしないとダメ」「こうしないと怒られる」というネガティブな思考になります。成長に必要な、自分で考えて「選択」と「決断」をすることが欠落してしまうのです。試合中の声かけについては少年サッカーの最適なコーチングとは?でも詳しく触れています。
③考えてトレーニングしていない
基本練習やグループ練習など、トレーニングにはさまざまな形がありますが、練習には必ず「テーマ」や「課題」があります。そのテーマや課題を理解しながらトレーニングできるかは、とても重要です。
うまくいかなくても、「次はこうしよう」「今のプレーの何が良くなかったんだろう」と考えることが大事。何も考えずに練習している子と、考えて練習している子では、成長にかなりの差が出ます。成長するために「考える」ことは必要不可欠なのです。
少年サッカーで伸びる子どもの3つの特徴
この章の要点です。
- 積極的な子ほど伸びる(触る回数も挑戦の回数も違う)
- カギは「声かけ」と「良いメンタル状態の環境づくり」
当たり前ですが、消極的な子より積極的な子の方が伸びます。ボールを触る回数も、チャレンジする回数も違うからです。
では、なぜ積極的にプレーできるのか。自信を持って、良いメンタル状態でプレーできるのか。そこで大切なのが、子どもへの声かけと、メンタルを良くするための環境づくりです。伸びる子の3つの特徴を紹介します。
| 伸びる子の特徴 | どんな好循環が生まれるか |
|---|---|
| ①よく褒められている | 自信がつき、自分から挑戦するようになる |
| ②良いメンタル状態でチャレンジできる | 失敗を「経験=財産」に変えられる |
| ③目指すものが明確にある | 目標から逆算し、課題をクリアしていける |
①よく褒められている
伸びる子の特徴は、よく褒められていることです。
指導者や保護者が、どんな小さなことでも褒めてくれることで、子どもはもっと頑張るようになります。褒められることで自分に自信がつき、積極的に物事へチャレンジするようになり、どんどん成長していくのです。
②チャレンジする良いメンタル状態になっている
自信を持った子どもは、積極的にたくさんチャレンジします。その分「失敗」もするかもしれませんが、失敗はたくさんしていいんです。積極的なチャレンジで起こる失敗は、「経験」として子どもの財産になります。
そして「失敗」を「成功」に変えることが「成長」です。それを理解していれば、失敗したときにメンタルがぶれることはありません。この良いメンタル状態は、成長する子に見られる良いスパイラルです。
ワンポイント:メンタルの重要性と大人ができることは、少年サッカーにおけるメンタルの重要性で詳しく解説しています。あわせてどうぞ。
③目指すものが明確にある
成長する子は「目標」があり、目指すものがはっきりしています。「この目標を達成するには、これをしないといけない」と自分でわかっていて、目標から逆算して考えられます。
チャレンジで失敗を経験する → 失敗を修正して成功につなげる → 次の課題を見つけてチャレンジする
このサイクルができるのです。ブレない目標を持ち、課題をしっかりクリアしていくことで、良いメンタル状態を持続できます。
少年サッカーで子どもが成長するために保護者ができることは?
この章の要点です。
- 成長には個人差がある(身長や身体と同じ)
- 良いメンタルの環境を整えるだけで、伸び幅は大きく変わる
当たり前ですが、「下手になりたい」と思って練習する子はいません。みんな上手くなりたいと思っています。ただ、全員が同じ時期に同じだけ成長するわけではありません。身長や身体と同じで、成長にも個人差があります。
それでも、子どもを良いメンタル状態にできる環境を整えるだけで、成長の伸び幅はまるで違います。保護者ができる3つのポイントを紹介します。
| 保護者ができること | ひとことで言うと |
|---|---|
| ①子どもの良い所を探す | 修正はコーチに任せ、親は味方でいる |
| ②失敗してもチャレンジを褒める | 結果ではなく「挑戦の回数」を評価する |
| ③気づかせる工夫をする | 答えを言わず、ヒントで自分から気づかせる |
①子どもの良い所を探す
子どものサッカーを見ていると、「悪い所」もたくさん見えてくると思います。でも、サッカーの修正は指導者に任せて、保護者は「良い所を探す」ことをたくさんしてほしいです。
子どもは、今できる精一杯を表現してくれます。その中で「ここが良かった!」「あれ凄かった!」と言ってもらえたら、「次も頑張ろう!」となります。保護者は子どもの一番の理解者であり、味方でいてほしい。子どもにとって何より嬉しいのは、保護者に褒められることなんです。
②失敗してもチャレンジを褒める
子どもの失敗を我慢できず、怒ったことはありませんか? その失敗は、子どもがチャレンジして起こった失敗ではありませんか?
チャレンジした結果の失敗なら、それは子どもにとってプラスです。何もせず失敗もできないより、チャレンジして失敗できたことの方が、何倍も素晴らしい。それは成功につながる失敗であり、乗り越えた先に「成長」があります。
チャレンジの結果を評価するのではなく、チャレンジの回数を評価してあげてください。挑戦を見て褒めてくれる人がいることで、子どもは良いメンタル状態になり成長します。
よくある失敗:ミスの瞬間に思わず声を荒げてしまう。でも、その失敗が「挑戦の結果」なら、責めるより「よく仕掛けたね」と挑戦そのものを認めてあげてください。
③保護者の伝えたいことを気づかせる工夫をする
気づいたことをすぐ伝えたい気持ちはわかります。でも、その気持ちを一度しまって、子どもの目線で考えてみてください。
- すぐ伝えた方が良いことなのか?
- 子ども自身が気づく方が良いことなのか?
伝え方を工夫すると、子どもは自分で考えるようになります。ヒントを出すのも一つの伝え方です。頭ごなしに「あれがダメ!」「ここが悪い」「こうしろ」と伝えるのは、お互い良い気持ちになりません。どうすれば子どもが自主的にやってくれるかを考え、ヒントを与えて気づかせてあげてください。
子どもが成長するには保護者と子どものメンタルの成長が重要
子どもの成長を支えるうえで、保護者と子どもの関係性・メンタル状態はとても重要です。保護者の良いメンタル状態とは、子どもの良い所を探し、伝えてあげることです。
保護者が良いメンタル状態だと、伝染するように子どもも良いメンタル状態になります。良いメンタル状態の子どもは、ポジティブな思考で何事にも前向きに取り組むので、どんどん成長していきます。お互いの良いメンタル状態をキープすることが、保護者と子どものメンタルの成長につながります。
まとめ|少年サッカーで伸びる子
最後に、この記事の要点を振り返ります。
- 少年サッカーで一番大切なのは、勝ち負けより「土台作り」
- 伸びない子は「叱られてばかり/顔色を見る/考えない」
- 伸びる子は「よく褒められる/良いメンタル/明確な目標」
- 成長のエンジンは「チャレンジ→失敗→修正→成功」のサイクル
- 保護者は、良い所を探し、挑戦の回数を褒め、気づかせる工夫を
伸びる子の特徴は、ひとことで言えば「ポジティブな環境にいて、チャレンジをたくさんできる子」です。そのためには、保護者と子どものメンタル状態と関係性がとても重要。他の人と比べることなく、焦らず、子どもが成長できる環境を整えて見守ってあげてください。
そして、一人ひとりの良い所を見つけ、挑戦をたくさん引き出すには、目の届く環境が有利です。声かけや接し方の具体例は少年サッカーの指導とは?もあわせてどうぞ。Breiruでは、定員8名の少人数制アカデミーと、一人ひとりの課題に寄り添うパーソナルレッスンで、お子さまがチャレンジを重ねられる環境を用意しています。あなたのお子さまの成長を、心から応援しています。
よくある質問
Q. なかなか伸びないとき、親は何をすればいいですか? サッカーの修正はコーチに任せ、家では良い所を探して伝えてあげるのが目安です。挑戦の回数を認める声かけを続けると、子どもが前向きに取り組みやすくなります。
Q. つい他の子と比べてしまいます。よくないですか? 成長のタイミングには個人差があり、比べても焦りにつながりやすいです。身長と同じで伸びる時期は子どもごとに違うので、その子自身の成長を見てあげましょう。
Q. ミスを叱ってしまいます。どうすればいいですか? その失敗が挑戦の結果なら、責めるより「よく仕掛けたね」と挑戦そのものを認めるのが効果的です。叱られ続けると消極的になり、成長が止まりやすくなります。
Q. 成長が遅いのは才能がないからですか? 才能というより、良いメンタル状態でチャレンジを重ねられる環境かどうかが大きいことが多いです。褒められて自信がつくと、挑戦の回数が増えて伸びやすくなります。






