少年(ジュニア)サッカーに戦術は必要なのか?
- 少年サッカーに戦術はどのくらい必要なの?
- 他のチームはどのくらい戦術練習をしているの?
- 子供たちに教えられることは何?
と悩んでる指導者や保護者さんに向けて、少年サッカーの指導歴10年以上のKJが解説します。
少年サッカーは8人制で行われています。
その中にも戦術はあり、戦術トレーニングをチーム練習に取り入れているチームもあります。
結論、小学生年代から戦術は取り入れていくべきです。
しかし、注意点があるので詳しく解説します。
この記事では、「戦術を始める時期」や「戦術を使うメリット・デメリット」をお伝えします。
<この記事を読んで得られるもの>
- 小学生年代での戦術の必要性
- 戦術が必要になる学年
- 年代ごとの戦術を取り入れるメリット・デメリット
目次
少年サッカーに戦術は必要?
現在の小学生年代は、ボールに触れる機会を増やすと言う目的で、人数を減らした8人制となっています。
結論
結論、少年サッカーに戦術が必要です。
小学生から中学生へ年代が上がると11人制になり、個人やチームでの戦術や戦術理解度が必要になるからです。
戦術理解(サッカーIQ)が高い選手は、常に考えながらプレーしています。
そのサッカーIQを高めるために、小学生のうちからトレーニングを通して戦術理解(サッカーIQ)を養う事は、今後の選手の「土台」を作る上でも必要な事なのです。
何年生から戦術を教え始めるべきなのか?
子供によって成長速度が違うので、戦術を教えるタイミングに正解はありません。
おすすめの時期
4年生くらいから少しずつ戦術トレーニングを入れ、子供たちの戦術理解度を上げるトレーニングや座学をする
低学年で戦術やポジショナルプレーをしすぎると、個でのプレーが雑になってしまったり、子供たちの発想を妨げてしまう可能性があります。
そして、「考える思考」を止めてしまうとも考えられます。
小学3年生までは「サッカーを楽しむ!」ことを第一優先に、個人のスキルを上げられるトレーニングをするといいでしょう。
なぜ4年生から戦術が必要なのか?
必ずしも4年生から戦術が必要と言うわけではありません。
チームや子供の特徴に合わせて戦術トレーニングをしていく必要があります。
もちろん個人差はあるとして、3年生までは個人や関連する2-3人で状況を打開する事、何より「サッカーって楽しい!」と思ってもらいたい学年なんです。
そして4年生から改めて「サッカー」を学ぶと、5-6年生のゴールデンエイジの時期に体も頭もより沢山のことを吸収できるようになります。
もちろん「サッカーが楽しい」という気持ちは、いつまでも持ち続けてプレーしてほしいです。
※あくまで私の経験による考えです。3年生だから戦術を学んではいけないという訳ではなく、チームの状況を見て戦術が必要なのかを判断することが大切です。
高学年のうちに戦術に触れない危険性
小学生年代でも、「戦術」を理解している選手とそうでない選手は、試合を見れば一目瞭然です。
さらに戦術理解度の高い選手は、中学生や高校生になっても、監督の考えやチーム戦術を理解してプレーできるので、チームに欠かせない選手になります。
逆に戦術理解度の低い選手は、年代が上がっても何をしたらいいか自分の役割がわからず、うまくチームにフィットできない可能性があります。
そうならないように、小学生年代でも4・5・6年時に(分かりやすくいうと4年は初級、5年は中級、6年は上級)徐々にレベルを上げて行くように指導するのです。
小学生年代で戦術に触れることにより、子供たちの戦術理解度やプレーの幅は変わってくるのです。
小学生年代で戦術に触れられれば、学年が上がって新しい戦術を用いたチームに行っても、慌てることなくチームにフィットできます。
低学年で戦術を教えるメリットとデメリット
低学年の大会などで様々なチームを見ていると、そのチームの思想というか、哲学というか、チームそれぞれの「色」が見えてきます。
ここでは、僕がU-9を見ていた時の経験や大会などで沢山のチームを見てきて感じた、メリット、デメリットを紹介します。
低学年で戦術を教えるメリット
- 試合に勝つ可能性が高くなる(お団子サッカーをするチームには、ポジションが決められている事で1・2本のパスでゴールまでいけるから)
- 自分のポジションでの役割だけは明確にできる
低学年で戦術を教えるデメリット
- そもそもの戦術を理解できない
- 自主性が少なくなる
- ボールに触れる回数が少なくなる
低学年の大会の「結果」だけを見れば、ポジションを与え、やる事を決めて試合に臨む方が、勝てる可能性は高いでしょう。
しかし、低学年の試合でボールに触る回数が少なくなると、子供たちの自主性も楽しいという気持ちもどんどん失われていきます。
低学年では、お団子サッカーだとしてもボールに触る回数を増やした方が、「子供たちのサッカーが楽しい」という気持ちが高くなることが多いです。
そもそも1・2年生に戦術を理解させるのは難しい事かもしれません。
将来のために子供たちに教えてあげるべきこと
少年サッカーで大切な事は、「サッカー選手にとっての土台作り」だということです。
小学生年代が、サッカー選手としてのピークではありません。
指導者や保護者が、目の前の結果にこだわり子供たちの成長を妨げないように、長い目で子供たちの成長を見てあげることが大切です。
「サッカーが楽しい!」
「沢山ボールに触りたい!」
「友達とサッカーしたい!」
低学年であれば、上記のような気持ちを大切にしてあげて、その中で技術を伸ばしてあげるといいでしょう。
高学年では次のカテゴリーに行く準備も含めた、選手としての土台(技術・運動量・体の使い方・メンタル)などを伝えていくことが重要です。
まとめ(少年サッカーに戦術は必要なのか?)
少年サッカーの最大の目的は「サッカー選手としての土台を作る事」です。
サッカー選手の土台に必要な戦術理解は、高学年になる4年生から触れていくといいでしょう。
低学年から戦術ありきの戦いをすることは、子供たちの成長を妨げる可能性もあることを忘れないで下さい。
お団子サッカーが良いと言っているのではありません。
低学年ではボールに沢山触れて、サッカーが楽しいと感じることがとても大切です。
結果よりも子供たちの成長を考えることが重要なのです。
凄く難しいことなのもわかります。
大会でタイトルを取ることは、チームにとっても子供にとっても自信に繋がることでもあるからです。
そのため、普段のトレーニングなど様々な場面で、指導者の想いをチーム、子供や保護者に伝えておくことが大切なのです。
プレイヤーズファースト、子供ファーストを心がけましょう。
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投稿者プロフィール
- 元ソサイチ(7人制サッカー)日本代表キャプテン・サッカーコーチ歴15年・メンタルコーチ。
僕が指導していく中で大事にしている事は、サッカースキルだけではなく、チャレンジ精神とバイタリティを育てることです。僕が持っている知識を発信してきます。
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