「利き足はいいけど、逆足になると急にへたになる」——少年サッカーでとても多い悩みです。試合を見ていると、逆足で来たボールをわざわざ利き足に持ち替えて、その間に相手に寄せられてしまう。そんな場面をよく目にします。
でも、逆足は才能ではなく“慣れ”です。正しく取り組めば、どの子でも必ず使えるようになります。そして逆足が使えるようになると、プレーの選択肢も、任せてもらえるポジションも一気に広がります。
この記事は、こんな方に向けて書いています。
- 逆足を強くする練習・コツを知りたい
- 苦手意識をどう外してあげればいいか知りたい
- 家でもできる逆足トレーニングが知りたい
少年サッカーコーチ歴15年以上のKenjiが、現場の視点でわかりやすく解説します。
この記事の結論(先に要点だけ)
| ポイント | 要点 |
|---|---|
| 逆足の価値 | プレーの選択肢・スピード・ポジションの幅が広がる |
| 上達の考え方 | 才能ではなく「触った回数」。慣れれば必ず使える |
| 苦手意識の外し方 | ハードルを下げる(止める・置くだけからでOK) |
| 続けるコツ | 「逆足だけの時間」を短く毎日。生活に混ぜる |
「逆足=特別な練習」ではなく、いつもの練習を逆足でもやるだけ。まずは、なぜ逆足が武器になるのかから見ていきましょう。
なぜ逆足が使えると有利なのか
逆足が使えると、こんな“差”が生まれます。まずは一覧で確認してください。
| 場面 | 逆足が使えないと | 逆足が使えると |
|---|---|---|
| ボールを受けた時 | 持ち替える一手間で遅れる | そのまま最速で次のプレーへ |
| ドリブル | 片側にしか行けず読まれる | 左右どちらにも仕掛けられる |
| パス・シュート | 角度が限られる | どの角度からでも狙える |
| ポジション | 使える場所が限られる | 左右両サイドでも起用される |
特に大きいのは「スピード」と「読まれにくさ」です。持ち替えないぶんプレーが速くなり、相手は「どっちに来るか」を絞れなくなります。逆足は、それだけで立派な武器になります。
よくある失敗:試合中、逆足を避けて全部利き足で処理しようとする。気持ちは分かりますが、その一手間が相手に時間を与えます。練習では「あえて逆足」を選ぶ勇気が、試合での余裕につながります。
逆足の苦手意識を外す考え方
逆足が苦手な子の多くは、「うまく蹴らなきゃ」と思いすぎています。だからいきなり利き足と同じことを求めると、うまくいかず嫌いになってしまいます。
大事なのは、ハードルをうんと下げてあげること。逆足は「蹴る」の前に、「触る・止める・置く」からで十分です。
- まずは逆足で転がすだけ・止めるだけからスタート
- 「うまさ」ではなく「触った回数」をほめる
- 利き足の8割できたら合格、くらいの気持ちで
逆足は最初どうしてもぎこちないもの。「下手で当たり前、今から慣れていくところ」という前提を、大人が共有してあげるだけで、子どもはぐっと取り組みやすくなります。
逆足を強くする練習メニュー
ここからは、家や公園でもできる練習を、やさしい順に紹介します。まずは一覧で確認しましょう。
| 練習メニュー | 主な目的 | 目安(時間・回数) | 「できた」の基準 |
|---|---|---|---|
| ①逆足だけタッチ | 逆足に慣れる | 左右差を埋める・毎日2分 | 逆足でボールを怖がらない |
| ②逆足リフティング | 当てる感覚を養う | 連続5回→10回 | 落ち着いて続けられる |
| ③片足(逆足)ドリブル | 運ぶ・方向を変える | 5分 | 顔を上げて運べる |
| ④逆足パス&シュート | 実戦で使う | 各10本 | 狙った所へ運べる |
①逆足だけタッチ(まず慣れる)
その場で、逆足だけで足裏タッチ・インサイドタッチを繰り返します。移動しないので狭い場所でもでき、逆足への“怖さ”を取るのに最適です。
- 足裏でコロコロ、内側でトントン
- テレビを見ながらでもOK
- 「うまく」より「たくさん触る」
まずはボールを怖がらず触れるようになれば十分。ここが逆足上達のスタートラインです。
②逆足リフティング(当てる感覚)
逆足だけでのリフティングは、当てる面の感覚を養うのに効果的です。最初は落ちて当たり前。ワンバウンドを混ぜてもかまいません。
- ワンバウンドありから始める
- 連続5回を目標に、慣れたら10回
- 焦らず「芯で当てる」を意識
リフティングのコツ全般はリフティングが上達するコツでも詳しく紹介しています。
③片足(逆足)ドリブル(運ぶ・方向を変える)
いつものコーンドリブルを、逆足だけでやってみましょう。運ぶ・方向を変える動きに逆足を慣れさせます。
- 逆足のインサイド・アウトサイドで運ぶ
- ゆっくりでいいので顔を上げる
- 慣れたら軽く方向転換を入れる
ドリブルの土台づくりはドリブルが上達する3つのコツも参考になります。
④逆足パス&シュート(実戦で使う)
最後は、逆足でパスとシュート。壁当てや対面パスを逆足で行い、慣れたらシュートまで。ここでキックの基本——軸足の置き所・当てる位置——を思い出すと、逆足でも安定します。
- 壁当てを逆足インサイドで
- 軸足(=利き足側)の置き所を意識
- 最後は逆足シュートを各10本
よくある失敗:いきなり強く蹴ろうとしてフォームが崩れる。逆足こそ「強さより正確さ」。ゆっくり芯でとらえることを優先すると、上達が速くなります。
年代別|逆足練習で意識したいこと
同じ逆足練習でも、年代で重点が少し変わります。目安として参考にしてください。
| 年代 | 重点 | おすすめの取り組み |
|---|---|---|
| 低学年(1〜3年) | 逆足を「触る・止める」に慣れる | 逆足タッチ/転がすだけ/遊びの中で |
| 高学年(4〜6年) | 逆足を「運ぶ・蹴る」で使う | 逆足ドリブル/逆足パス・シュート |
低学年のうちから「両足で触るのが普通」という感覚を育てておくと、高学年で逆足に苦労しにくくなります。
保護者ができる家でのサポート
技術指導はコーチに任せつつ、ご家庭では「環境づくり」と「声かけ」でサポートできます。
- 「逆足だけの2分」を毎日の習慣に:短くても毎日が効く
- できた回数をほめる:「さっきより触れたね」と過程を評価
- 一緒にやる:親も逆足でパス交換すると、子どもが安心して取り組める
- 失敗を笑わない:ぎこちなくて当たり前、を共有する
逆足は「短く・毎日・生活に混ぜる」が続けるコツです。歯みがきのように習慣にしてしまうのが一番の近道です。
まとめ|サッカーの逆足上達
最後に、この記事の要点を振り返ります。
- 逆足は才能ではなく「触った回数」。慣れれば必ず使える
- 苦手意識は「ハードルを下げる」ことで外れる(止める・置くだけからでOK)
- 練習は「触る→リフティング→ドリブル→パス・シュート」の順に
- 逆足こそ「強さより正確さ」。ゆっくり芯でとらえる
逆足が1本使えるようになるだけで、プレーの世界はぐっと広がります。ただ、逆足は一人だと後回しにしがち。「あえて逆足を選ぶ」場面を、練習の中に意図的に作ってあげることが大切です。
Breiruでは、定員8名の少人数制アカデミーと、一人ひとりの課題に合わせたパーソナルレッスンで、逆足のように“伸ばしたいけど後回しになりがちな課題”に、反復回数を確保して丁寧に取り組みます。両足が使える選手を目指して、応援しています!
よくある質問
Q. 逆足はいつから練習すればいいですか? 早いほど有利ですが、何歳からでも遅くありません。低学年なら「触る・止める」から、高学年でも「短く毎日」を続ければ着実に使えるようになります。
Q. どのくらいで使えるようになりますか? 個人差はありますが、毎日2〜3分の逆足タッチを続けると、数週間で「怖くない」段階には入りやすいです。試合で自然に使えるまでは、焦らず反復を積み重ねましょう。
Q. 逆足ばかりやると利き足が下手になりませんか? その心配はほとんどありません。逆足を鍛えても利き足は落ちませんし、両足が使えることで全体のプレーの幅が広がります。
Q. なかなか続けてくれません。 「うまくやる」を求めず、回数だけを目標にするのがコツです。テレビを見ながら・親子で一緒に、など生活に混ぜると続きやすくなります。過程を具体的にほめてあげてください。






